2017年1月竣工（うきは市）

新築工事

木造平屋建て

設計・監理：岩田和也

敷地は耳納連山のすそ野の風光明媚な田園風景が残る場所。

地域の情景に溶け込み、耳納連山と向き合う、そんな佇まいをめざして計画しました。

建物のボリュームを抑えるため平屋建てとし、外壁には周辺の民家にも多く用いられている杉板（よろい張り）、屋根はしっかり庇を出した片流れの大屋根、外壁木材の保護と彫の深い外観（陰影）を心がけデザインしました。

ゆったりとした開放的なクリニックとするため、エントランス・受付・待合・リハビリ空間は、耳納連山を望む南側に配置し、連続する大きな一つの空間としました。

奥へと雁行配置することにより視線をコントロールし、開放感とプライバシーの両立を実現しました。

上り梁あらわしの片流れ天井は雁行しながら連続し、一連の空間に変化と一体感を与えています。

中洲より那珂川と旧福岡県公会堂貴賓館を見下ろす、夜景の綺麗なダイニングバー。

テナントビル8Fの1フロア（約250㎡）スケルトンからの内装デザイン。

ビルの階高が低いことから、圧迫感を抑えるため天井は張らず、H2,200以上を全て黒塗装（設備配管などを視覚的にブラックアウト）させています。

また照明器具も、下面配光タイプのペンダント（丸い光のみ浮かんだように見せる）、飾り棚は間接照明、筒長のスポットなど、天井面とグレア（眩しさ）を低減し、階高の低さを意識させない計画としています。

火災現場の調査から始まった、一年半にも及ぶ復旧工事が竣工しました。

この建物はもともと、私の建築の師匠である「アトリエ美山」故伊勢博臣さんが、2001～2002年に設計集団櫂で担当し設計監理した建物。

当時所員だった私も多くの図面を描きました。

こんな形でもう一度、設計監理を担当することになるとは全く思っていませんでしたが、火災建物の復旧という特異条件での設計は、なかなか貴重な経験になりました。

 簡単に言うと、火災によって燃えてしまった部分を撤去・再生し、健全な既存部材と接ぎ合わせる。

新旧の木材が融合した建物に再生されました。

場所：下関市豊北町大字角島

2012年8月竣工（福岡市）

新築 

RC造、地下1階（駐車場）＋地上2階建の住宅。

設計・監理：岩田 和也

敷地は高台の中腹の傾斜地にあり、このロケーションを生かすよう設計を進めました。

LDKは上階に配置し角度を30°振ることにより、高台側からの視線カットとより良い眺望を確保しました。

外観デザインは、ワイド7.5ｍの大開口サッシとLDKの持出しスラブを、そのままデザインに生かしています。